「革製品のエイジング効果とは?魅力を解説」 | Bluno - 革職人 -

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「革製品のエイジング効果とは?魅力を解説」

革製品には人の手を経て育まれる特別な魅力があり、その中でも「エイジング」(経年変化)は注目すべきポイントかと思います。

本記事では、革製品が持つエイジングの基本から、その過程で起こる美しい風合いや個性の形成、さらには耐久性が増し価値が向上する様子を詳しく解説できればと思います。エイジングがどのように進行し、どのような影響を革製品に与えるのかを理解することは、愛用の革製品が時間と共にどのように変化し、自分だけの存在に育っていくのかを知る第一歩です。また、エイジングについて学ぶことで、購入時の選択肢を広げることも可能です。記事を通じて、革の魅力を再発見し、育てていく楽しみを感じてみてください。

革製品のエイジング効果の基本

革製品のエイジング効果は、独特の魅力から多くの注目を集めています。エイジングとは、時間の経過とともに素材が変化し、使用することでより一層の個性や深みが生まれる現象です。このエイジング効果は、革に限らず、木材や金属など他の素材にも見られる現象ですが、特に革はその変化が美的な観点からも評価されています。

エイジングとは何か

エイジングは、物が長年にわたって使われたり、環境にさらされたりすることで起こる変化のことを指します。具体的には、革の色合いや質感が変わり、その製品独自の美しさが表れるプロセスです。エイジングは「経年変化」とも言われ、この変化は必ずしも劣化ではなく、むしろ製品に新しい価値を加えるものと認識されています。

エイジングによってはじめは光沢があった革が、使用を重ねる中でマットな質感になり、より柔らかくしなやかな手触りとなります。これにより、ユーザーは自分だけの唯一無二の革製品を持つことができ、その愛着が増すことになります。実際に革製品を選ぶ際には、エイジングのサンプルを見たいという声が非常に多いです。

当店では各エイジングサンプル、出展時にも同様に実際に使用した経年変化サンプルをお持ちしています。

エイジングの過程と影響

エイジングは単なる経年変化に留まらず、その過程にはいくつかの段階があります。初めに革は、新品時の特徴を持ち、質感や色合いが一様で非常に美しく見えます。しかし、使用を続けることで徐々に革本来の風合いが現れてきます。この初期段階では、擦り傷や色の変化が徐々に顕著になり、それにより製品にストーリーがつけ加わります。

次の段階では、全体の色合いが深まり、革の表面に微細なひび割れやシワが出てくることがありますが、これらはエイジングの過程で自然に発生するものです。これにより革製品は時間の経過と共により多様な表情を見せるようになります。エイジングによってゆっくりと色が変わり、独特の風合いが加わることで、世界に一つだけの革製品と変化していきます。

さらにエイジングの過程では、使用者の生活スタイルや取り扱い方が影響を与えます。一部の人々は特定のメンテナンスを行うことで、より美しいエイジングを促すことができます。適切なクリーニングや保湿を行うことで、革の乾燥を防ぎ、しなやかさを保つことが可能です。

※革によってケア方法は異なってきます

エイジングは、このように革製品に個性を持たせる要素であり、そのプロセスを理解することで、製品への愛着がさらに深まっていきます。

革製品のエイジング効果はただの変化でなく、使う人のライフスタイルとともに進化する魅力的な特性といえるでしょう。

エイジング効果の魅力

エイジング効果により、革製品は時間と共に魅力的に、愛着が湧く存在となります。エイジングとは、革が使われるにつれて起こる自然な変化であり、この過程は単なる経年劣化ではなく、革の特徴を引き出して独自の個性を生み出すのです。本節では、エイジングが革製品にもたらす特有の魅力について詳しく探求していきます。

美しい風合いの変化

革製品がエイジングを経ると、その表面は独特の風合いを持つようになります。最初は滑らかで無機質に感じられていた革が、使い込むことによってしわや色ムラが生まれ、シックな印象へと変化していくのです。この変化は、革の種類や使用方法によって異なりますが、一般的には時間とともに深みのある色合いが現れます。例えば、オイルレザーは使い込むことで美しい艶感が増し、しっとりとした手触りになります。また、ヌメ革の場合、使う革製品が日に当たることで飴色に変わり、持ち主のライフスタイルを反映するかのように独自の表情を見せます。エイジングは、持ち主と共に日々変化し成長していきます。

長持ちする耐久性と価値の向上

エイジングに伴い、革製品の耐久性も向上すると言われています。適切な手入れを施すことで、革の強度と柔軟性が保たれ、長期間に渡って使用することが可能です。特に、厚手の革や高品質な素材で作られた製品は、経年変化を経ることでより強固なものになります。

ケア・メンテナンス方法については革によって異なるため、末長く製品を育てていくためには、購入時に必ず確認をとることも必要かもしれません。

この記事の著者

宇野 裕貴

1987年4月30日生まれ。大学卒業後金融機関・IT関連企業にて10年間会社員を経験し、職人への憧れから学生の頃より趣味であったレザークラフトで2019年に独立。
神奈川県茅ヶ崎市・山北町の2つの拠点にアトリエを構え、少量生産にこだわり小さな革製品のお店を営んでいます。

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