Blunoらしさをつくる、デザインと錫の手仕事

錫の留め具をあしらった、ブルーとグレージュのBlunoの革財布

こんにちは。Blunoの宇野です。

Blunoの革小物を眺めたとき、少し不思議な表情をした、銀色のパーツが目に留まるかもしれません。

それが、錫(すず)です。

革の上に添えられた、小さな金属。大きさは控えめですが、この錫には、Blunoのデザインやものづくりへの思いが詰まっています。今回は、その小さなパーツの向こう側を、少しお話ししたいと思います。

グレージュの革財布にあしらった、細かな凹凸のある錫の留め具
小さな錫にも、ひとつずつ異なる表情があります。

シンプルな中に、少しだけ心に残るものを

毎日の暮らしになじむ、シンプルなかたち。でも、ふと手にしたときに「やっぱりこれが好きだな」と思えるもの。

Blunoでは、そんな革小物をつくりたいと思っています。

革の色や手触り、輪郭の丸み、糸の並び。そして、錫のかたちや表面の質感。それぞれの小さな要素が重なって、ひとつのデザインになります。

錫の落ち着いた銀色や、光の当たり方で変わる凹凸は、革の表情によくなじみます。飾りすぎず、それでいて少し目を引く。その加減を大切にしています。

思い描くかたちをつくるために、Blunoでは錫のパーツも自分たちで製作しています。型づくりから鋳造、仕上げまで。小さな部分から考えられることが、デザインの自由さにつながっています。

革を仕立てる技術と、金属をつくる技術

革小物をつくるには、革を選び、裁断し、縫い合わせ、仕上げていく技術が必要です。

そこに錫を組み合わせるBlunoのものづくりには、もうひとつ、金属を扱う技術が加わります。

型をつくり、錫を溶かして流し込み、固まったものを取り出して、ひとつずつ整える。こうして金属をかたちにする方法を、鋳造(ちゅうぞう)といいます。

革には革の扱い方があり、金属には金属の扱い方があります。同じ手仕事でも、使う道具や、気を配るところは違います。

その両方を自分たちの手で行い、ひとつの革小物に仕立てられること。これは、Blunoの強みのひとつだと思っています。

Blunoのアトリエで革を手に取り、製作に向き合う宇野裕貴
革も、錫も。茅ヶ崎のアトリエで、自分たちの手を動かして。

錫だけを見たときに好きなかたちでも、革と合わせると、少し印象が変わることがあります。パーツの大きさや位置、革とのバランスまで含めて、ひとつのデザインです。

革と金属の両方を扱うからこそ、素材の組み合わせを、自分たちの手で確かめながら考えられます。

簡単にはまねのできない、積み重ね

写真に写るのは、できあがった姿です。けれど、そのかたちになるまでには、素材に触れ、手を動かしながら覚えてきたことが、いくつもあります。

錫の表情をどう生かすか。革のやわらかさと、どう合わせるか。見た目のバランスと、日々の使いやすさを、どう両立させるか。

ひとつずつ考え、確かめてきたことが、少しずつ手の感覚として積み重なっていきます。

Blunoらしさは、そうしたデザインと、革加工・金属加工の技術が重なるところにあるのだと思います。見えるかたちの奥にある経験まで含めると、簡単にはまねのできないものがある。私たちは、その積み重ねを大切にしています。

手に取ってくださった方に、「なんだかいいな」と感じてもらえたら。そのさりげない印象を支えられるように、見えないところにも手をかけていきたいです。

つくった先の時間も、大切に

錫の留め具をあしらった、ブルーとグレージュの革財布
革の色と、錫の表情。ふたつが合わさって、Blunoらしいかたちになります。

革は使うほどに手になじみ、色や艶を深めていきます。錫にも日々の小さな傷や、触れてきた時間が重なり、少しずつ落ち着いた表情が生まれます。

長く使う中で、糸のほつれや錫のパーツなど、気になることがあればご相談ください。革も錫も自分たちでつくっているからこそ、修理をしながら使い続ける時間にも関わっていきたいと思っています。

次にBlunoの革小物をご覧になるときは、小さな錫にも、少しだけ目を向けてみてください。かたちや手触りの向こうに、アトリエでの手仕事を感じていただけたらうれしいです。

革と錫について、もう少し詳しく

Bluno 宇野

読み物一覧へ戻る